仕事よりも自分優先で生きる方法

自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方」を読みました。
ちきりんさんの本はわかりやすくていいですよね。

内容は「生産性」について書かれています。
生産性って何? って思っている人もこれ1冊読めば結構理解ができるはず。

とにかく生産性は高い方がいい

生産性は上げた方がいいよねと思っている人も多いと思うんだけど、その方法が正しいのかどうか今一度確認してみるのはいかがでしょう。
成果を上げようと考えた時に、もう少し時間を掛けて頑張ったらって考えがちだと思うんですけど、時間掛けたら成果が上がるのは当たり前じゃないですか。
もっともっとと貪欲に成果を求めた場合、さらに時間を投入するわけですよね。
でも、いずれ時間を投入するにも限界がくるわけです。
これじゃあ全然意味がありません。

同じ成果を得るためにどれだけ投入する時間を削減できるかが重要なわけです。
昨日5時間掛かってやった仕事を今日3時間で終わらせるにはどうすればいいかを考えないといけない。
これができれば生産性が上がっているという話ですよね。

成果が分子で、投入した時間が分母だと考えれば早い話なのですが、分子である成果を大きくして、分母である投入した時間を小さくしていけば生産性が上がるという話です。

今考えれば、僕はこういったことを昔から自然と実行している方でした。
例えば受験勉強。
ある大学に合格しようと考えた時、合格するために必要な学力をつけるには勉強しなければなりません。
でも、勉強ばっかりするの嫌じゃないですか。
だから、極力勉強時間を減らして学力をつけたいわけです。
そうするためには生産性が高い勉強方法を考えなければなりません。
少ない時間でもちゃんと学力さえつけばいいのです。
こうした姿勢こそ、生産性を高めるということ。

僕は何をやってもこういうことばかり考えているんだけど、そうすると手を抜いているだとか、サボっているって思われがちなんですよね。
日本人は頑張っている人が好きですから。

「一生懸命頑張る」のは悪くありませんが、「頑張らなくても高い成果が出せる方法を考えつくほうがすばらしい」ということをしっかり理解すべきでしょう。毎日2キロ離れた井戸まで水を汲みに行く途上国の子供たちを見たとき、「一生懸命働いていてエライ!」と褒めるより、「蛇口をひねればすぐに水が出る環境を整えるべき」と考えるほうが、よほどまともなのです。

こう書かれていますが、考えてみれば僕もいつもいかに頑張らずに成果を出すかってことばかり考えてましたね。
頑張って成果出るのは当たり前だと思ってたんで。

生産性を上げるには時間を制限しろ

じゃあどうやって生産性を高めていくのかって話なんですが、それはこの本読んでもらえればわかりやすく書いてあるんですけど、1つだけ紹介しておきましょう。
それは投入時間を減らすことです。
仕事で言えば、働く時間を減らすってこと。
僕が長時間労働が嫌いなのは、長時間労働している人のほとんどは生産性が低いってことなんですよね。
むしろ生産性を高めようとすら考えていない。
もちろん中には、生産性が高くてさらに長時間働いている人もいます。そういう人はもちろん、ものすごい成果を出していたりするわけです。

とにかく投入時間を無理矢理にでも減らす。残業は絶対に禁止とか決めてしまえば、時間内で一定の成果が得られるように人間は工夫しますよ。
それこそが生産性を高めているってことですよね。
どんどん投入時間は制限していけばいい。

それでも組織で働いていると、時間を投入することによって成長する部分もあるとか言い出す人がいます。
たくさんの時間を費やすことによって成長する部分があるのは認めますが、1日に長く働くことはほとんど意味がありません。
だいたい人間の集中力とかそんなに長く持たないですし。

長時間労働しないと成長できないという意見には仕事の効率という観点が抜けていることがほとんどです。
大事なのは単位時間あたりのアウトプット。
この単位時間あたりのアウトプットをどれだけ大きくしていけるかが重要で、アウトプットの高い人が仕事のできる人。
そしてアウトプットを高めることが成長です。
最初から長時間働くつもりだと、生産性は上がらないんです。
時間内に終わらせようと工夫することに意味があります。
まぁ、成長なんてのもしてもしなくても、どっちでもいいと思ってますが。

「仕事が終わらない」「やることが多すぎる」「私は仕事が遅い」と悩んでいる人の多くが「働く時間を増やす」という暴挙に出ます。そんなことをしたら生産性はますます下がってしまいます。
インプットが増やせる環境で生産性が上がる人はいません。「できるまでやる!」「徹夜してでも仕上げる!」「とにかく頑張る!!」というのは、労働時間の追加投入を是とする超危険な発想です。そんな言葉を口にしている間は、「できる人」にはなりえません。
「インプットを減らす」=投入する労働時間、稼働時間を減らすことが大事なのは、それによって私たちは初めて真剣に「生産性を上げよう、上げなければ!」という気になれるからなのです。
ビジネスで成功している人の多くが、若い頃の一時期、ものすごく忙しい働き方を経験しています。これを「若いときに苦労したから成功したのだ。だから苦労は買ってでも体験しろ」と言う人がいますが、それは間違いです。正確に言えば彼らは、ものすごく忙しい生活の中で「生産性の高い働き方」を身につけたのです。

長時間働きたい人はどうぞ働いてくださいって感じなんですけど、半ば強制的に長時間働かされる環境だとしたら最悪ですよねぇ。

長時間働かせる「できない上司」に悩んでいる方は、定時で帰る際に「お先に失礼します」と言いながらこの本を黙ってその人に手渡してみてはいかがでしょうか。