無職になることにしたなんて親に報告できるわけがない|ていへんな無職 #02

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てぇへんだぁ、てぇへんだぁ、無職の底辺だぁ。
無職になってからの日々を綴ることにしたこの企画。
いつまで続くかは未定ですが、どうぞお付き合いください。

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無職になることにしたなんて親に報告できるわけがない

2017年1月1日

退職日が決まらないまま、連休に突入し年を越した。
元日。僕は実家にいた。
仕事を辞めることは決まっていたが、そのことを親に報告できるはずもなく、何事もないかのように振舞っていた。

昔から親に対しては何事も事後報告だ。
最もひどかったなぁと思うのは大学受験。
受験料がいるからとお金をもらって何校か受験した。
お金をもらう時にどの大学を受けるだとか、そういう報告をした記憶がない。
よくもまぁそんな状態で親もお金を渡したものだ。
もしかしたら僕の記憶がなくなっているだけで、報告したのかもしれないが。

とにかく親は昔から自由にさせてくれた。
だから仕事を辞めると言ったところで、なんともなかったかもしれないけど、1人暮らしをしている僕のことを心配するに違いない。
心配を掛けたくなかったということも報告をしなかった理由ではあるのだが、そんなことよりも次の仕事を特に考えていないという状況はさすがに説教されるんじゃないかと思って、とてもじゃないけど言えなかった。
これから無職になりますと言う息子のことを受け入れる親はどれほどいるのだろうか。

これからどうなるのだろうかという不安と、何が起こるかわからないというワクワクとが入り混じった気持ちで新年を迎えていた。
特にやることもない実家でこたつに入ってテレビを観ているだけ。
どんな1年にしようかなぁ。目標くらい考えてみようかなと思った。
出てきた目標は「SNSを頑張る」だった。

2017年1月3日

連休だからといって特にすることもない。
実家から自宅に戻っていた僕は初詣にでも出掛けようと思って家を出た。
案の定、どこの神社へ行っても人が多すぎる。
参拝するのに長蛇の列。
世の中には待てる人間と待てない人間の2種類がいるらしいが、僕は完全に待てない人間。
絶対に並んでなんかいられないと思って、この日は初詣を諦めた。
結局夕方からお酒を飲み始め1日が終わった。

2017年1月中旬

仕事が始まって数日。
もう辞めると決まっている仕事に対してやる気なんて出るはずもない。
毎日毎日だるいなぁとしか思っていなかった。
それなのにとても忙しかった。
仕事が忙しいなんてとても珍しいことだった。
会社に仕事がないわけではない。
忙しくしている同僚もたくさんいる。
でも、僕はとにかく残業をせずに定時で帰宅すると決めてずっと働いてきたので、忙しい状況というのがとても珍しかった。
辞める人間への最後の嫌がらせかな。
そんなことを思いながら、嫌々働いていた。

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