記憶にないボーナス払い

「そんなこと言ったっけ?」と思うようなことが起こるのが人生だ。

いつからだろうか、カード払いを覚えたのは。
まるで魔法でも使っているかのごとく、買い物をすることができる。
僕がクレジットカードを手に入れたのは大学に入学してすぐくらいだったと思う。
それでも僕はずっと現金主義だった。
わざわざカードを使う必要がないと思っていたし、現金で支払いする方がお金をしっかり管理できると思っていた。

そんな僕にも初めてクレジットカードを使う時が来た。
何に使ったかまったく思い出せないのだが、当時付き合っていた彼女がよくカードで支払いをしているのを見ていて、使ってみてもいいかもと思ったのがキッカケだったことは覚えている。

一度使ってしまうと罠にハマったようだった。
もうカードが手放せなくなってしまったのだ。
いい大人だから、それはそれでいいのだが、どうも使いすぎる傾向にあるかもしれない。
やっぱり財布に入っている現金だけでやりくりするのとは訳が違うというわけだ。

そこで使い過ぎないように意識しなければならない。
高いものを買う時にリボ払いや分割での支払いをしてしまうと感覚が麻痺して、使い過ぎてしまうのではないかと思い、普段は一括での支払いか分割で支払うにしても2回払いまでにしている。

月にいくら使っているかはなんとなく頭に入っているものの、実際に明細が送られてきて確認をすると思っていたよりも多いことが割とあったりする。
もちろん想定よりも少ない時もあって、そんな時はなぜだか嬉しくなるものだ。
だから明細が届いた時に金額を確認することが月に一度の楽しみになっていたりする。

つい最近明細が郵便ポストに入っていた。
家に持ち帰り、金額の確認である。

いざ、開封。

明細を開いた瞬間、我が目を疑った。

飛び込んできたのはボーナス払いの文字。

僕は生まれてこのかた、「ボーナス払いで!」と口にしたことはない。

なぜだ……?
と考えたところで原因はただの店員さんのミスでしかないのである。
しかしですね、タワレコで数千円の買い物をわざわざボーナス払いにするような奴がいるかね。
よっぽどお金ない人みたいですよね。

だからどうしたって話なんですが、別にそのことについて怒っているわけじゃないんですよ。
人間のすることですからね、ミスなんてあって当たり前なんです。
それなのに、やたらと他人のミスを責める人とかいますよね。

ハナから人間なんてミスをするものだと思っていれば、イライラすることもなくなります。
ミスがなかったらラッキーぐらいに考えればいいのに、なぜそういう考え方ができないのでしょうか。

穏やかに毎日を送りましょうよ。
完璧なんて求めるな!!