すべて忘れてしまうから記憶を残したいと思った

いい本に出会った。

本

燃え殻さんの『すべて忘れてしまうから』というエッセイだ。燃え殻さんの小説は以前読んでよかったし、ツイートなんかを見ていても人として好きなんですよねぇ。そりゃあ、おもしろいと思うはずです。

人生でおもしろかった本、ベスト2には入る。というか1位と2位は順位がつけられないんだけど、その2冊っていうのが今回読んだ『すべて忘れてしまうから』と爪切男さんの『死にたい夜にかぎって』。偶然か必然かどちらも「SPA!」で連載されていた。雑誌とWEB版という違いはあるが……。「SPA!」はゲスっぽくてあんまり好きではないんだけど、ちょっと手に取って立ち読みしたくなる感じはなかなかうまく作ってあるなぁとは思う。この2人に連載を依頼しているあたりはセンスがいい。一体誰の企画だよ。

燃え殻さんの連載のテーマは断片的回顧録らしいんだけど、断片的な記憶、思い出をこのように表現できたらいいなぁと思いながら読んだ。何がよかったかと聞かれてもうまくは説明できないんだけど、とにかく世界観が好き。なんかいい、としか言えない気がする。

好きな本の説明もできないのかよと思われるかもしれないけど、できないものはできない。いいものはいい、それだけだ。ひとつ言えるとしたら救いがあるといったところか。

とにかくさぁ、なんかいいんだよ。それだけが言いたかったんです。