変態は死なない

星野源さんの「蘇る変態」が文庫化されたということで読んでみた。
自宅に本がどんどん増えているので最近はあまりかさばらない文庫本を買うようにしている。一時期、電子書籍にしていることもあったんだけど、気に入った本は電子書籍で読んだあと紙の本も買うようなことをしていたので、今は電子書籍で読むのをやめた。

文庫本

「蘇る変態」が文庫化されてタイトルが「よみがえる変態」とひらがなの表記に変わっている。さらに加筆・修正も結構あるらしい。

僕自身、星野源さんのことはSAKEROCKの活動だけではなくソロでデビューするという時期くらいから好きで追いかけてきた。当時を思い出すと今の現状はまったく想像もできなかったことだ。

歌手としての星野源さんも、俳優としての星野源さんも好きなのだが、同様に文筆家としての活動も好きでこれまでのエッセイはほとんど読んでいる。

今回読んだ「よみがえる変態」は文庫になったら読もうかなと思っていた。特に何も考えず読み進めたのだが、時期的にくも膜下出血で倒れた時期も含まれているんですね。なかなか壮絶な話が書かれていたけど、この時期のことを知りたかった僕としてはとてもよかった。今の状況があるのはその大変な時期を無事に乗り越えたからこそあるのだということを忘れがちなんだけど、なんか奇跡的な気がしてならない。

闘病についての話だけでも満足だったんだけど、他の書籍に比べ、下ネタの量はかなり多め。それはそれで全然いいけど、すぐに下ネタはお腹いっぱいになった。個人的には最後の話がとても好きだった。内容についてはあまり触れたくないので書かないけれど、最後の話のような好みの文章がぎゅっと詰まっているのが「そして生活はつづく」という本かなと思う。なので、個人的に星野源さんの本で一番好きなのは「そして生活はつづく」ってことになるかな。

今回読んだ「よみがえる変態」だけど、もともと「GINZA」で連載していた内容だなんて。その割には下ネタが多い。「GINZA」って懐深いんだなぁ。少ししか読んだことないから知らないけど。まぁ、マガジンハウスだとその辺大丈夫なのか。

この「よみがえる変態」から少ししたら大きく飛躍する時期に入るんだけど、その前の少しずつ状況が変わっていく様がよかったかな。

ちなみにですが、「いのちの車窓から」は文庫まで待てずにすでに読んだ。